歯痛

監修:歯科医院 キャビネ・ダンテール御茶ノ水 院長 安田 登 先生

歯痛について

歯痛の主な原因としては、虫歯や歯周病(歯槽膿漏)などがあります。
そのほかにも、親知らずの難生症、三叉(さんさ)神経痛、顎骨内にできる悪性腫瘍、歯髄や歯の周りの組織に問題がある場合や噛みしめ、歯ぎしりなどかみ合わせの不正、歯の破折など歯痛の原因はさまざまです。

頭痛のメカニズム

歯の構造と歯の痛みのメカニズムについて、ご説明します。

歯の構造

歯の構造

歯の表面はエナメル質で、その内側が象牙質、その中に歯髄が入っています。エナメル質は髪の毛や爪と同じで痛みを感じません。また象牙質自体には神経はありません。しかし、象牙質は象牙細管という文字どおり細い管がたくさん集まってできています。

管の中を満たしているのは身体の組織液で、組織液は歯髄と交流しています。
この歯髄組織は歯根の先で身体とつながっていて、身体のほうから入り込んでいる神経や血管などで満たされています。
この神経が刺激を受けたり、炎症が起きたりすることにより痛みが生じます。
歯髄は、身体の中でも特に神経が多く、痛みに対してとても敏感な箇所なのです。

歯痛の主な要因

歯の痛みには大まかにいって2つあります。1つは歯自体の痛み、もう1つは歯の周り、つまり歯肉とか歯槽骨の炎症による痛みです。

歯痛の主な要因となるものを、いくつかご説明します。

虫歯

虫歯(代表例)

虫歯は、ミュータンス菌をはじめとする酸産生能をもつ細菌が関与する病気です。
ミュータンス菌などの細菌は、糖質からねばねばした不溶性グルカンという物質を作ります。
この不溶性グルカンが歯にこびりつき、歯垢となります。

さらに、ミュータンス菌は糖分を食べて乳酸を出し、それがエナメル質の成分(塩基性ハイドロキシアパタイト)と中和反応を起こして歯を分解します。これが、虫歯です。

歯周病(歯槽膿漏)

歯周病(歯槽膿漏)

歯と歯ぐきの間から歯周病菌が入り込んで、歯ぐきや歯の周囲の組織を破壊してしまう病気です。

原因となるのが、プラーク(歯垢)の中にいる細菌です。歯と歯の間に残った「食べカス」などを栄養源にして、繁殖していくのです。

歯周病(歯槽膿漏)

この細菌が歯ぐきから体内に侵入すると、生体の免疫反応により歯ぐきの毛細血管に多量の白血球が送り込まれ、結果として歯ぐきが炎症を起こし腫れて痛みます。

細菌は同時に毒素も出し、歯を支えている骨を破壊するので、最後には歯が抜け落ちてしまいます。

歯が破折している(折れたり欠けたりする)

歯が破折している(折れたり欠けたりする)

何らかの原因で歯が折れたり欠けたり、ヒビが入ったりした場合、破折した部分が歯髄に達していると、何もしていない状態でも激しく痛みます。

歯の表面にヒビのような線が見えたり、その部分から歯が動くときは、歯が破折している可能性が高いのです。

また、痛みがあるのに自分では確認できないときは、根の部分で折れていることが考えられますが、レントゲン写真で調べないと分かりません。 歯が折れる原因としては、外因性の衝撃のほか、歯ぎしりなどがあげられます。

親知らず

親知らず

「親知らず」は、正式には第三大臼歯と呼ばれる歯で、生える時期は10代後半〜20代後半と個人差があり、人によっては生えないこともあります。

正常に生えれば問題ないのですが、斜めに生えたり、水平に埋まっていることがあり、そのため、さまざまな痛みなどのトラブルを起こす原因になります。

歯痛の対処法

歯痛を和らげるために

歯医者さんに行くまでの時間、痛みを少しでも和らげたいという場合におすすめしたい方法をいくつかご紹介します。
とはいえ、これは一時的な応急処置でしかなく、根本的な解決にはなりません。
痛みが治まったからと言ってそのままにせず、必ず歯科医院に行きましょう。

痛い所を冷やす

冷やすことによって、痛みが緩和されることがあります。氷を口に含んで患部に当てる、冷やしたタオルや氷のうを頬に当てるなどするとよいでしょう。 ただし、ひどい虫歯などで痛みが強い場合、冷やすことによってかえって痛みがひどくなることがあります。

歯痛を和らげるツボを刺激する

歯痛を和らげるツボを刺激する

歯がうずくときは、まず合谷(ごうこく)というツボを、痛いと感じるくらい強く押したり揉んだりしてみましょう。つねったりツマ楊枝で突くなどすると一層効果的です。ただし、皮膚から出血するほど強く刺激しないように注意してください。

合谷を刺激しても歯の痛みが治まらない場合は、歯痛点を爪や指で押すように揉んでみましょう。

鎮痛薬を使って、歯の痛みを一時的に和らげる

夜中などの歯の痛みには、鎮痛薬を飲んで痛みを抑えるのも選択肢のひとつです。そして、できるだけ早く歯科医の診察を受けてください。

鎮痛薬の上手な選び方

まずは、薬局の薬剤師さんに相談しましょう 医師に薬を処方してもらうのと同じように、ほかに使用している薬や合併症に
ついても相談して、自分に合った薬を見つけましょう。

監修の先生について

安田 登 先生

歯科医院 キャビネ・ダンテール御茶ノ水 院長

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