発生状況から頭痛タイプを知る
国際頭痛分類では、すべての頭痛を14の大きなグループに分類しています。一般的に「頭痛持ち」と呼ばれる場合の頭痛は、同じような頭痛が繰り返し起きることから「慢性頭痛」といわれ、その代表的なタイプとして「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」があります。このような頭痛のタイプの見分け方として、「こんな時に頭痛が発生する」といった状況の傾向から対処法を判断する方法があります。ここでは、自分の頭痛の「発生状況」から頭痛のタイプを確認してみましょう。※このページに記載している『頭痛の発生状況』と『頭痛タイプ』の組み合わせは、あくまでも目安です。心配な点がある場合は、すぐに専門医にご相談ください。
頭痛の発生状況を思い起こしてみよう
あなたの頭痛はどんな場面や状況で発生しますか? これまで頭痛が起きた時の状況を思い起こして、該当する状況に近いものから頭痛タイプを探ってみましょう。
体調からくる頭痛
生活環境からくる頭痛
季節や気候からくる頭痛
特定の行動からくる頭痛
体調からくる頭痛
生理の時の頭痛
女性の生理周期に合わせて頭痛が発生する。生理の2日前から生理開始後3日目までに起こることが多い。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
更年期障害の時の頭痛
45歳~55歳前後の女性の閉経期に頭痛が発生する。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛・緊張型頭痛
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
緊張型頭痛のメカニズム・対処法はこちら
肩や首のこりがある時の頭痛
肩や首のこり、眼精疲労や、姿勢の崩れ、体の冷えがある時に頭全体を締め付けられるような頭痛が発生する。ずきんずきんとした頭痛が起こることも。
可能性の高い頭痛タイプ:緊張型頭痛・片頭痛
緊張型頭痛のメカニズム・対処法はこちら
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
生活環境からくる頭痛
寝不足や寝すぎの時の頭痛
寝不足でストレスを感じる時、1日の疲れを体がリセットできない時などに頭痛が発生する。反対に寝すぎた時に頭痛が起こることも。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛・緊張型頭痛
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
緊張型頭痛のメカニズム・対処法はこちら
ストレスがある時の頭痛
強いストレスがかかっている時に頭痛が発生する。またはストレスから解放され、リラックスした時に頭痛が起こることも。前者は緊張型頭痛、後者は片頭痛の場合が多い。
可能性の高い頭痛タイプ:緊張型頭痛・片頭痛
緊張型頭痛のメカニズム・対処法はこちら
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
週末など休日の頭痛
多忙な一週間の緊張感から解放された週末。寝坊や遊びなどにより、急なリラックス状態になった時に頭痛が発生する。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
二日酔いの時の頭痛
アルコールを過剰摂取した後や、その翌日などに頭痛が発生する。特に赤ワインや日本酒などの醸造酒を飲んだ場合に起こりやすい。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛・アルコール誘発頭痛
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
その他の頭痛(二日酔いによる頭痛)のメカニズム・対処法はこちら
季節や気候からくる頭痛
暑い季節の頭痛
夏の暑い日、冷房の効いた室内から外出する時など、屋内と屋外の温度差を頻繁に体感する時に頭痛が発生する。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
寒い季節の頭痛
冬の寒い屋外から暖房の効いた屋内に移動するなど、急な温度変化にさらされた時に頭痛が起こる。主に片頭痛であることが多いが、寒さで肩を縮めたり、重いコートなどの着用によって、肩がこってしまったりすると緊張型頭痛が起こることも。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛・緊張型頭痛
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
緊張型頭痛のメカニズム・対処法はこちら
雨天など気圧に変化がある時の頭痛
特定の行動からくる頭痛
メガネを新調した時の頭痛
メガネのフレームがきつい場合に、頭を強く圧迫されて頭痛が発生する。または、新しいメガネの度に慣れず、目が疲れて起こる場合も。
可能性の高い頭痛タイプ:その他の頭痛(日常的な頭痛)
その他の頭痛(日常的な頭痛)のメカニズム・対処法はこちら
髪を結ぶ時の頭痛
ポニーテール頭痛とも呼ばれ、髪を結んでいる間に頭痛が発生する。
可能性の高い頭痛タイプ:その他の頭痛(日常的な頭痛)
その他の頭痛(日常的な頭痛)のメカニズム・対処法はこちら
冷たいものを食べた時の頭痛
アイスクリームや氷など冷たいものを食べた時に頭痛が発生する。またのどの奥が冷たいものに刺激されると、こめかみや前頭部・側頭部に痛みを感じることも。
可能性の高い頭痛タイプ:その他の頭痛(日常的な頭痛)
その他の頭痛(日常的な頭痛)のメカニズム・対処法はこちら
飛行機に乗った時の頭痛
飛行機に搭乗中、下降し始めると頭痛が発生し、着陸後しばらくすると消失する。副鼻腔炎を患っている人、片頭痛持ちの人に起こりやすい。
可能性の高い頭痛タイプ:片頭痛・その他の頭痛(日常的な頭痛)
片頭痛のメカニズム・対処法はこちら
その他の頭痛(日常的な頭痛)のメカニズム・対処法はこちら
こんな頭痛の場合は、すぐに医師の診断を受けよう
頭痛の中には、注意しなければいけないものがあります。下記のような症状をはじめ、いつもと違う激しい頭痛が起こったら、重大な病気が疑われます。すぐに医師の診断を受けてください。
- 運動中や運動の後に強い頭痛が起こる
- 咳やくしゃみをすると頭痛がする
- いきんだときに頭痛が起こる
- 突然起こった、激しい頭痛
- 初めて頭痛を経験した
- 今までと違う頭痛が起こった
- 頭痛に加え、発熱が続く
- 数日のうちにだんだんひどくなる頭痛
- 麻痺、しびれ、言葉のもつれをともなう頭痛
- 頭部打撲後に出始めた頭痛
- 頭痛に加え、体重減少がある